[2025_12_09_15]チョルノービリ原発 主要なシェルター安全機能 攻撃で失われる(NHK2025年12月9日)
 
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チョルノービリ原発 主要なシェルター安全機能 攻撃で失われる

 08:20
 ウクライナのチョルノービリ原子力発電所で放射性物質の飛散を防ぐために設置されているシェルターについて、IAEA=国際原子力機関は、ことし2月の無人機による攻撃で主要な安全機能が失われていることが分かり、さらなる修復作業が必要だとしています。

 ウクライナ北部のチョルノービリ原発では1986年の事故のあと、放射性物質の外部への放出を防ぐため建物を覆うコンクリート製の「石棺」と呼ばれる構造物がつくられ、その後、それをさらに覆うシェルターが設置されました。
 ウクライナ政府はことし2月にこのシェルターがロシアの無人機による攻撃を受けたとしていますが、ロシアは関与を否定しています。
 IAEAが現地で行った調査によりますと、無人機による攻撃でシェルターが損傷したことで、放射性物質の飛散の防止など主要な安全機能が失われていることが確認されたということです。
 IAEAのグロッシ事務局長は5日の声明で、「応急的な修理は行われた」としたうえで、「劣化を防ぎ、長期的な原子力の安全性を確保するためには、包括的な修復が不可欠だ」と述べ、さらなる修復作業が必要だとしています。
 IAEAは、現地に常駐させている専門のチームなどを通じて、安全の確保に向けた活動を引き続き、支援するとしています。
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