[2025_12_09_42]高レベル搬入「受け入れず」 知事、仏政府に伝達意向(東奥日報2025年12月9日)
 
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高レベル搬入「受け入れず」 知事、仏政府に伝達意向

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 宮下宗一郎知事は8日、フランスに残る日本由来の低レベル放射性廃棄物を、フランスの高レベル廃棄物(ガラス固化体)に置き換えて六ヶ所村へ搬入する計画について、19日にフランス政府を直接訪問して「(貯蔵)施設の安全性確認が済んでいないのに、受け入れることはできない」と伝える意向を示した。
 2024年10月、電気事業連合会は県に対し、電力各社がフランスに残す低レベル廃棄物約1800本を、フランス側保有の高レベル廃棄物約20本と交換して輸送量の減少を図る計画を説明。一方で宮下知事は、貯蔵施設の受け入れ態勢が整っておらず「門前払いだ」と拒否した。宮下知事は記者団に「われわれの立場を明確にする」と強調。フランスで訪問予定のエネルギー・気候変動総局に対し、「門前払いはその通りだと伝える必要がある」と述べた。
 日本の電力各社はかつて使用済み核燃料の再処理を英仏に委託。発生した放射性廃棄物は村内にある日本原燃の貯蔵施設に返還されてきたが、フランスに残る低レベル廃棄物は返還が進んでいない。日仏の事業者間で取り決めた返還完了期限(33年)に間に合わない可能性が高いとされる。
 (佐々木大輔)
KEY_WORD:仏国-低レベル-高レベル置き換え搬入案_: